自己紹介

東京都, Japan
運営主体 一般社団法人東アジアピースアクション (1)東アジアでの真の和解と平和構築のための国際交流事業を行う。 (2)近現代の歴史的な事実に向き合い、加害と被害の双方の立場を乗り越え明るい未来を築いていく事を目的に若い世代を中心に活動をする。 寄付サイト:https://syncable.biz/associate/peaceaction

2026-05-30

【連続講座 Vol.5】全三回 梁英聖さん「レイシズムと入管──「死んでいい人間」をつくりだすレイシズムとしての入管を批判するために」

 1923記憶する行動 連続講座 Vol.5 
レイシズムと入管
「死んでいい人間」をつくりだすレイシズムとしての入管を批判するために

講師 梁英聖さん(東京外国語大学大学教員)

①6/14(日) 19時〜 オンラインのみ
②7/4(土) 19時〜 オンラインのみ
③7/12(日)14時~ オンライン&会場

★会場:文化センターアリラン

*学生は無料です。登録の際に学校名を書いてください。
一般各回資料代(1500円)通し券は4000円になります。

 すべてご参加の方に「修了証」発行
 全て「後から配信あり・字幕付き」
 ※リアルタイム参加できなくても最終締切までのお申込みで全ての「後から配信」の視聴可です




◇連続講座全体の概要◇
 なぜ入管では深刻な差別や虐待が後を絶たないのでしょうか。そもそも入管とは何なのでしょう。近代国家はなぜ国境を越えた人々の移動を統制しようとするのでしょうか。結局「入管の改良」に終わってしまうような法律・制度の改正にはとどまらないやりかたで、私たちが問題を解決する方策は本当にないのでしょうか。

 実のところ、入管は(単に)国境管理をしているのではありません。旅券・ビザを使っての身元管理による各種生存権の否定や国家暴力による収容・送還の事実が物語るように、入管は国境管理を口実にしながら、人々に不平等な死を強いるレイシズム/セクシズムを実践しているのです。この講座ではレイシズム批判という方法を用いて、現代の国境管理や入管をなるべく根本から批判するための力を身に付けることを目指します。

 なおこの講座では梁英聖『レイシズムとは何か』筑摩書房(2020年)の内容を前提としますので読んできてください。また重要参考文献として、グレイシー・メイ・ブラッドリー、ルーク・デ・ノローニャ著、梁英聖、柏崎正憲訳『国境廃絶論』岩波書店(2025年)を挙げておきます。


第1回(6/14)19:00-21:00 オンラインのみ
テーマ「移民/難民のシティズンシップとレイシズム」

第2回(7/4)19:00-21:00 オンラインのみ
テーマ「国境管理とレイシャルキャピタリズム」

第3回(7/12)14:00-17:00 会場&オンライン
テーマ「レイシズムの体制としての日本の入管体制」


【講師紹介】
梁英聖さん(東京外国語大学教員)

一橋大学大学院言語社会研究科修了、博士(学術)。東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。専門は社会学、社会思想、レイシズム研究。主な著作に『日本型ヘイトスピーチとは何か』(2016年、影書房)、『レイシズムとは何か』(2020年、ちくま新書)。柏崎正憲氏との共訳書にグレイシー・メイ・ブラッドリーとルーク・デ・ノローニャの共著『国境廃絶論』(2025年、岩波書店)


◇各回の概要◇

第1回テーマ「移民/難民のシティズンシップとレイシズム」

<概要>
 戦後日本の入管体制を分析するうえでは、米国や英国やドイツといった同じ「グローバル・ノース」(あるいは「旧帝国主義」)の移民管理体制との比較という観点は不可欠でしょう(この講座が日本と「欧米諸国」の比較を重視する理由はここにあります)。
 この回では、まず前半で「レイシズム」「シティズンシップ」など、講義で用いる基本概念や方法論について説明します。

 残りの時間では、後の議論のわかりやすい参照軸を得るという意味も込めて、第二次世界大戦後から20世紀までの米独英の移民管理体制を比較検討したクリスチャン・ヨプケのシティズンシップ研究を検討する予定です。「移民/難民にシティズンシップを認めよ」という定式でまとめられる欧米の中道左派のあいだで主流を占めた要求は、主権国家の国境管理が根本において有するレイシズム(非シティズンの排除)にたいして、一方では「同じシティズン」である限りは対抗できるものの、他方では「シティズンではない」者の排除に対抗できないという弱みを抱えたわけです。この回ではこのような「対抗」と「共犯」の両側面のうち、前者の対抗の側面に着目し、反レイシズムのシティズンシップがどれほど国家主権のレイシズムと対抗できるのかについて検討していく予定です。うまくいけばこの回で、日本の入管体制が、米独英の移民管理体制と比べると、共通する一般的なレイシズムだけでなく、とくにシティズンシップの内実という面において、無視できないほどレイシズムが貫徹していることを確認できるでしょう。梁英聖『レイシズムとは何か』筑摩書房(2020年)の特に第2章と第4章は読んでおいてください。また参考文献としてクリスチャン・ヨプケ著、遠藤乾ほか監訳『軽いシティズンシップ』岩波書店(2013年)を挙げておきます。

★参考文献 クリスチャン・ヨプケ著、遠藤乾ほか監訳『軽いシティズンシップ』岩波書店(2013年)


第2回テーマ「国境管理とレイシャルキャピタリズム」

<概要>
 
この回では、反レイシズムのシティズンシップと国家主権のレイシズムの対抗の限界、すなわち「共犯」の側面を問題にしていきます。「移民/難民のシティズンシップを認めよ」的なスローガンではもはや太刀打ちできない問題をどうするか(つまり第一回でとりあげたヨプケ的なシティズンシップ論への批判です)。じつは1990年代以降、米墨国境や地中海国境など世界各地で、国家市民権の限界に取り組む実践や思想が、国境闘争のなかで創出され広まっていきました。そのなかで国境体制をレイシャルキャピタリズムの一環として批判する理論も生まれてきています。この回では、アンジェラ・デイヴィスらの監獄廃絶論から学び、国境管理を警察や監獄と同じような、レイシズム/セクシズム/階級統治が絡み合った、近代国家と資本による労働力移動統制として横断的に把握した『国境廃絶論』の内容を検討する予定です。この回ではパスポートに必ず性別記載があるのはなぜなのかを考えていくことで、国境体制、移民管理体制がセクシズムの装置である点もとりあげるでしょう。

★参考文献:グレイシー・メイ・ブラッドリー、ルーク・デ・ノローニャ著、梁英聖、柏崎正憲訳『国境廃絶論』岩波書店(2025年)。それからアンジェラ・デイヴィス著、浅沼優子訳『アンジェラ・デイヴィスの教え』河出書房新社(2021年)や北川眞也『アンチ・ジオポリティクス』青土社(2024年)もおすすめです。

  


第3回テーマ「レイシズムの体制としての日本の入管体制」

<概要>
 最終回では、いよいよ日本の入管体制の分析にとりかかる予定です。ただし内容は初回、第2回の進度によって、また第2回目の後までにとる予定の受講者のコメントも参考にして、変わるかもしれません。

 いちおう現時点での予定では、まずありがちな「ナショナリズム」「国民国家」「排外主義」批判の不十分さを、1952年サンフランシスコ講和条約時に旧植民地出身者の日本国籍が剥奪された有名な事件を例に示します(紋切り型の「単一民族国家」批判のような反レイシズムなきナショナリズム批判はたとえば日本国籍剥奪の不当性を批判することはできても、戦前戦後のレイシズムの継続性への批判が後景に退いたり、日本国籍取得論にしては十分に対抗できないなど)。そのうえで、国家レイシズムとそれに対抗的な実質的シティズンシップという枠組みから日本の入管体制を分析しますが、その際には入管法や政策のみならず、レイシズム/セクシズムの制度たる戸籍=国籍というもう一つのレイシズム制度との関連をどう考えるかという問題に触れることになるでしょう。おそらく時間の関係で、入管体制の歴史については詳細な歴史的分析ができません。この講義ではレイシズム批判の理論研究の強みをいかして、歴史的分析というよりは、労働者統制の国家レイシズムとそれに抗する/そこから逃げる労働者の関係という観点から、日本の入管体制を可能な限りシンプルにつかむ視点を提示する可能性を探ってみたいと思っています。 


◆ご参加の皆様へ◆
・第1・2回はオンラインのみ、第3回は会場&オンラインの開催です。
・後から配信はお申込みの全ての方が視聴可能です。
・録画編集のため配信までに数日かかる場合があります。

◆共通事項◆
・チケット1枚につきお一人の参加・視聴となります。
・配信映像の無断撮影・録画・録音、およびURL・資料のSNS等への転載は禁止です。

◆会場参加◆
・講座終了後に懇親会あり(有料:飲み放題付き5,000円程度)。

◆オンライン配信◆
・配信URLと資料は当日30分前にメールでお送りします。
・配信トラブル時はURLを変更の上、メールにてご連絡します。メールを受信できる状態でご参加ください。

※会場には連絡しないでください。


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<お問い合わせ>
主催:1923関東朝鮮人大虐殺を記憶する行動
運営:一般社団法人東アジアピースアクション
事務局 kantou1923@gmail.com

(※すぐに回答出来ない場合がございます。ご了承ください)
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